Claude でSNS投稿を自動生成する|マーケ担当が週20本の投稿を2時間で作る方法
冒頭
従業員15人のマーケティング会社で、SNS運用を担当している方がいる。クライアントは5社。各社のX(Twitter)、Instagram、LinkedIn、Facebook に投稿するコンテンツを毎週20本以上作成している。
1本あたりの作業を分解すると、テーマ選定に5分、文面の作成に10〜15分、ハッシュタグの調整に5分。合計で20〜25分かかる。20本だと週に7〜8時間。さらに上長やクライアントへの確認・修正対応を含めると、週10時間以上がSNS投稿の作成に消えている。
もし、1本あたりの作成時間が5〜7分に短縮できたら。週に5〜6時間が浮く。その時間を分析や戦略立案、新しいクライアントの提案準備に使える。
この記事では、Claude Cowork(クロード コワーク。Webブラウザで使えるClaude のアプリ)を使って、SNS投稿を効率的に生成する方法をステップバイステップで解説する。X、Instagram、LinkedIn、Facebook それぞれに最適化されたプロンプト(Claudeへの指示文)も用意した。記事の最後に、SNS運用で使えるプロンプト集をダウンロードできるリンクがある。
SNS投稿作成の「面倒な部分」を Claude に任せる
図: SNS投稿作成で Claude に任せられること(画像生成待ち)
SNS投稿の作成作業を分解すると、4つの工程がある。
1つ目。テーマ選定と切り口の決定。クライアントの事業内容やキャンペーンに合わせて、何を投稿するかを決める。ネタ切れとの闘いでもある。
2つ目。投稿文の作成。プラットフォームごとに文字数やトーンが異なる。Xは140文字(日本語)の制約がある。Instagramはキャプションが長めでも読まれる。LinkedInはビジネス寄りのトーンが求められる。
3つ目。ハッシュタグの選定。プラットフォームごとに効果的なハッシュタグの数や種類が異なる。Instagramは10〜15個、Xは2〜3個が目安だ。
4つ目。バリエーションの作成。A/Bテスト用に複数パターンを用意したり、同じテーマでもプラットフォームごとに文面を変えたりする。
この4つの工程すべてが、Claude Cowork の得意分野だ。あなたがやるのは、クライアント情報とテーマを Claude に伝えるだけ。Claude がプラットフォームごとに最適化された投稿文を生成してくれる。
Claude Cowork を使う準備
Claude Cowork は Web ブラウザで使う。パソコンにソフトをインストールする必要はない。
準備するもの:
- パソコン(スマートフォンでも使えるが、複数の投稿文を扱うならパソコン推奨)
- Claude のアカウント(無料プランでも使える。ただし無料プランは1日の利用回数に制限がある)
- クライアントの基本情報(業種、ターゲット層、トーン&マナー、過去の投稿例があると精度が上がる)
Claude Cowork の始め方は「Claude Cowork 使い方ガイド」(/articles/503)で詳しく解説している。アカウントの作り方から画面の見方まで説明しているので、初めての方はそちらから読んでほしい。
ステップ1: クライアント情報を Claude に共有する
図: Claude でSNS投稿を作る5ステップ(画像生成待ち)
Claude Cowork(claude.ai)を開き、まずクライアントの基本情報を伝える。これを最初にやることで、以降の投稿文の精度が上がる。
(入力例: クライアント情報の共有)
「以下のクライアント情報をもとに、SNS投稿を作成していきます。まずこの情報を把握してください。
クライアント名: 株式会社ABCフーズ 業種: オーガニック食品の製造・販売 ターゲット層: 30〜50代の健康志向の女性 ブランドのトーン: 親しみやすく、専門的すぎない。絵文字は控えめに使用 主力商品: 有機グラノーラ、オーガニックスムージー、無添加ドレッシング SNSアカウント: X、Instagram、Facebook を運用中 投稿の目的: ブランド認知の拡大と EC サイトへの誘導 過去に反応が良かった投稿の傾向: レシピ紹介、お客様の声、製造過程の裏側」
ポイントは「ブランドのトーン」を明確に伝えること。Claude は指示されたトーンに合わせて文面を調整してくれる。「カジュアル」「フォーマル」「親しみやすい」など、一言添えるだけで出力の質が変わる。
Claude Cowork にはプロジェクト機能がある。クライアントごとにプロジェクトを作り、基本情報をプロジェクトの説明欄に保存しておけば、毎回情報を貼り付ける手間がなくなる。5社分のプロジェクトを用意しておくと運用が楽になる。
ステップ2: プラットフォーム別の投稿文を生成する
クライアント情報を共有したら、具体的な投稿文を生成する。ここからはプラットフォーム別にプロンプトを紹介する。
X(Twitter)の場合:
(入力例: X 投稿の生成)
「ABCフーズのX投稿を3パターン作成してください。
テーマ: 新商品『有機ベリーグラノーラ』の発売告知 文字数: 140文字以内(日本語) ハッシュタグ: 2〜3個 含めたい要素: 商品の特徴、期間限定であること、ECサイトへのリンク誘導 トーン: 親しみやすく、押し売り感なし
3パターンそれぞれ切り口を変えてください。パターン1は商品特徴訴求、パターン2はお客様目線、パターン3は季節感を活かした切り口で。」
Instagram キャプションの場合:
(入力例: Instagram キャプションの生成)
「ABCフーズのInstagram投稿キャプションを作成してください。
テーマ: 有機グラノーラを使った朝食レシピの紹介 構成: 冒頭の1行で目を引く → レシピの手順(3ステップ以内)→ 商品紹介 → CTA(保存を促す) ハッシュタグ: 10〜15個(関連性の高いものを選定) 絵文字: 控えめに使用(1段落に1〜2個まで) 文字数: 300〜500文字
フィード投稿用のキャプションとして作成してください。」
LinkedIn の場合:
(入力例: LinkedIn 投稿の生成)
「ABCフーズのLinkedIn投稿を作成してください。
テーマ: オーガニック食品市場の成長と自社の取り組み トーン: ビジネスパーソン向け。データや事実に基づいた内容 構成: 業界トレンドの提示 → 自社の具体的な取り組み → 読者への問いかけ 文字数: 400〜600文字 ハッシュタグ: 3〜5個(ビジネス寄り)
BtoB の取引先や採用候補者にも読まれることを意識した内容にしてください。」
各プラットフォームで文字数やトーン、ハッシュタグの数が異なる点に注目してほしい。この違いをプロンプトで明示するだけで、Claude はプラットフォームに適した投稿文を出力してくれる。
ステップ3: 内容を確認して修正する
Claude が出力した投稿文を確認し、修正が必要な箇所を指示する。
(修正指示の例)
「パターン2の冒頭を、もう少しカジュアルな表現に変えてください。現状だと広告っぽい印象を受けます。」
「ハッシュタグの中に #オーガニックライフ と #朝活 を追加してください。」
「Instagramのキャプションが少し長いので、400文字以内に収めてください。レシピの手順は2ステップに減らして大丈夫です。」
ここで重要なのは、Claude が生成した投稿文をそのまま使わないことだ。Claude はクライアントの最新情報やキャンペーンの細かい条件を知らない。価格、キャンペーン期間、商品スペックなど、事実に関わる部分は必ず人間の目で確認する。
Claude が作るのは「質の高い下書き」であり、最終チェックはあなたの仕事だ。ただし、ゼロから書くのと下書きを修正するのとでは、かかる時間がまったく違う。
ステップ4: 1週間分を一括で作成する
1本ずつ作るのではなく、1週間分の投稿を一括で生成する方法が便利だ。
(入力例: 週間投稿カレンダーの生成)
「ABCフーズの来週1週間分のSNS投稿を作成してください。
投稿スケジュール:
- 月曜: X投稿(商品紹介)
- 火曜: Instagram投稿(レシピ紹介)
- 水曜: X投稿(お客様の声紹介)
- 木曜: Facebook投稿(ブランドストーリー)
- 金曜: Instagram投稿(週末のおすすめ)
各投稿について、プラットフォームに最適化された投稿文とハッシュタグを作成してください。テーマは上記の括弧内を参考に、具体的な内容はクライアント情報に基づいて提案してください。」
この方法で5社分を作成すれば、月曜の午前中にその週のSNS投稿がすべて揃う。あとは各投稿を確認して、投稿管理ツール(Buffer や Hootsuite など)にセットするだけだ。
図: SNS投稿作成にかかる時間 — 従来 vs Claude 活用(画像生成待ち)
従来8〜10時間かかっていた週20本のSNS投稿作成が、Claude を使うと2〜3時間に短縮できる。月に換算すると24〜28時間の節約だ。年間だと約300時間。その時間をデータ分析やクライアントへの提案に使えれば、チーム全体の成果が変わる。
もっと便利に使うコツ3つ
1つ目。クライアントごとにプロジェクトを作る。Claude Cowork のプロジェクト機能を活用して、5社分のプロジェクトを用意する。各プロジェクトの説明欄にクライアント情報、トーン&マナー、過去の投稿で反応が良かったパターンを記録しておく。新しい投稿を作るたびに一から説明する手間がなくなる。
2つ目。投稿テンプレートを蓄積する。Claude が生成した投稿文のうち、特に出来がよかったものをテンプレートとして保存しておく。「このテンプレートと同じ構成で、テーマを○○に変えて作ってください」と指示すれば、クオリティが安定する。
3つ目。分析結果を Claude にフィードバックする。「先週の投稿で一番エンゲージメントが高かったのはレシピ投稿でした。今週はレシピ系の投稿を増やして作ってください」と伝えることで、Claude は過去の反応を踏まえた投稿文を提案してくれる。PDCAサイクル(計画→実行→評価→改善のサイクル)を Claude と一緒に回す感覚だ。
よくある不安と答え
「Claude が作った文章は他のアカウントと似通わない?」 → Claude にクライアント固有の情報(商品名、ブランドの世界観、過去の投稿テイスト)を具体的に伝えるほど、オリジナリティのある投稿文になる。汎用的な指示だと一般的な文面になりがちなので、具体性がポイントだ。
「クライアントの機密情報を Claude に入力して大丈夫?」 → Claude の Pro プラン以上では、入力した内容が AI の学習に使われることはない。ただし、NDA が厳しいクライアントの場合は社内の AI 利用ルールを確認してから使うのが安全だ。セキュリティの詳細は「Claude に社内情報を入れても大丈夫?」(/articles/512)で解説している。
「無料プランでも使える?」 → 使える。ただし無料プランは1日の利用回数に制限がある。5社分のSNS投稿を毎週作成するなら、Pro プラン(月額約3,000円)のほうがストレスなく使える。料金の詳細は「Claude 料金プラン完全ガイド」(/articles/506)を参照してほしい。
「投稿の予約投稿まで Claude でできる?」 → Claude は投稿文の「作成」はできるが、SNSへの「投稿」はできない。作成した投稿文を Buffer、Hootsuite、Later などの投稿管理ツールにコピーして、予約投稿を設定する流れになる。作成と投稿は別の工程として分けて考えるのが現実的だ。
まとめ
SNS投稿の作成に Claude Cowork を活用すると、週20本の投稿にかかる時間が8〜10時間から2〜3時間に短縮できる。クライアント情報を共有し、プラットフォーム別のプロンプトで投稿文を生成し、確認・修正するだけだ。ネタ切れのストレスも減る。浮いた時間を分析や戦略立案に使えれば、クライアントへの提供価値そのものが上がる。
特典
SNS投稿の作成に使えるプロンプトをプラットフォーム別にまとめた。X用、Instagram用、LinkedIn用、Facebook用の4種類に加え、1週間分の一括生成プロンプトも収録。クライアント情報を差し替えるだけですぐに使える。
→ SNS投稿プロンプト集をダウンロードする(無料) /resources
参考リファレンス
- Claude Lab 関連記事:「Claude Cowork 使い方ガイド」(/articles/503)
- Claude Lab 関連記事:「Claude 料金プラン完全ガイド」(/articles/506)
- Claude Lab 関連記事:「Claude に社内情報を入れても大丈夫?」(/articles/512)



