Claude Codeはターミナル(黒い画面にコマンドを打ち込む操作環境)で動くCLIとして知られていますが、VS CodeやJetBrains系IDE(IntelliJ IDEA、PyCharm、WebStormなど)と連携することで、いま画面で開いているファイルや選択した範囲を直接Claudeに渡せるようになります。IDEとは統合開発環境のことで、ファイル編集・検索・実行をひとまとめにした作業用アプリだと考えてください。本記事ではIDE連携のセットアップから日常的な使い方までを、初学者向けに順を追って解説します。
この記事で学べること:
- VS Code拡張とJetBrainsプラグインのインストール方法
- IDEとClaude Code CLIの紐付けの仕組み
- 選択範囲・差分・エラー情報をClaudeに共有する方法
- よくあるトラブルとその回避策
先にお断りしておくと、拡張機能の画面や手順は更新が速く、細部はバージョンによって変わることがあります。この記事では骨格となる考え方と基本手順を押さえ、細部は公式ドキュメントで最新を確認する、という読み方をおすすめします。VS Codeに絞った最新の詳細手順は、Claude Code を VSCode で使う方法【2026年7月版】にまとめているので、VS Code派の方はそちらを併読してください。
Claude CodeのIDE連携とは
Claude CodeのIDE連携は、CLI本体にIDE側の状態(開いているファイル、選択範囲、エラー表示など)を渡すための薄いブリッジとして機能します。CLIが主役で、IDE拡張は補助的な位置づけです。これにより、エディタで選択したコードを即座に文脈としてClaudeに送ったり、Claudeが提案した変更を差分ビュー(変更前後を左右に並べて見比べる画面)で確認したりできるようになります。
対応IDEは大きく分けて2系統です。
- VS Code系: VS Code本体のほか、Cursor、WindsurfなどVS Codeから派生したエディタ
- JetBrains系: IntelliJ IDEA、PyCharm、WebStorm、GoLand、PhpStorm、Android Studioなど
どちらもバックエンドは同じClaude Code CLIなので、認証やモデル設定はCLI側で一度行えば共有されます。
事前準備: CLIのインストールと認証
IDE連携の前に、まずCLI本体を導入します。Node.js(JavaScriptの実行環境)が必要です。必要なバージョンなどの最新の動作条件は公式ドキュメントで確認してください。
npm install -g @anthropic-ai/claude-code
claude --version
初回起動時にAnthropicアカウントでの認証が走ります。
claude
ブラウザが開き、APIキーまたはClaudeアカウントでのログインを求められます。認証情報は保存されるため、IDE拡張側で再ログインする必要はありません。どのプランで使うのが得かは、Claude Codeの料金を完全解説した記事で全プランを比較しています。
動作確認として、適当なフォルダで以下を実行してみます。
cd ~/projects/my-app
claude "このフォルダの構成を3行で説明して"
ここまで動けば、IDE連携の準備は整っています。
VS Codeでの導入手順
VS Codeの場合、最も簡単な方法は内蔵ターミナルからCLIを起動することです。VS Codeの中で開けるターミナルでclaudeを実行すると、拡張のセットアップが促されます。手動で入れる場合は、拡張機能パネルでClaude Codeを検索し、Anthropic公式のものを選択します。
インストール後に利用できる主な機能は次の通りです。
- 選択範囲の自動共有: エディタで選択した行範囲が、Claudeへの指示に文脈として添付される
- 差分プレビュー: Claudeが提案したファイル変更がVS Codeの差分ビューで開く
- エラー情報の共有: 文法チェックや型チェックのエラーがClaudeに渡される
起動用のキーボードショートカットも用意されています。割り当てはバージョンや環境によって変わることがあるため、VS Codeのキーボードショートカット設定画面でClaudeと検索して、手元の環境での割り当てを確認するのが確実です。
つまずきやすいポイントを含めた画面付きの詳細手順、Markdown文書作成やCSV加工といった非エンジニア向けの活用例5つは、VSCodeでClaude Codeを使う方法の完全版記事で解説しています。
JetBrains系IDEでの導入手順
JetBrains系では、Marketplace(IDE内の拡張機能ストア)からプラグインを導入するのが基本の流れです。
- 設定画面からPlugins > Marketplaceを開く
- Claude Codeで検索
- Anthropic公式のプラグインをインストール
- IDEを再起動
再起動後、ツールウィンドウにClaude Codeが追加されます。VS Code版と同様に、内蔵ターミナルでclaudeを実行する方式でも連携が有効になります。
JetBrains版で特に便利なのは、リファクタリング(動作を変えずにコードを整理すること)系の操作との組み合わせです。対象のファイルを開き、範囲を選択した状態で、選択したメソッドを分解してテストを追加して、のように依頼できます。生成された変更はIDEの差分ビューに表示され、ファイル単位で承認・却下が可能です。
VS CodeとJetBrains、どちらを選ぶか
すでに使い慣れたIDEがあるなら、それを選ぶのが正解です。これから環境を用意する非エンジニアの方には、無料で導入でき、日本語の情報も多いVS Codeをおすすめします。JetBrains系は多くが有料で、もともとプログラミング用途で使っている人向けの選択肢です。
なお、どちらを選んでも認証やプロジェクトのルール設定(後述のCLAUDE.md)はCLI側に保存されるため、後から乗り換えても設定のやり直しはほぼ発生しません。まずVS Codeで始めて、必要になったらJetBrainsを足す、という順番で問題ありません。
IDE連携で何が変わるか(ターミナル単体との違い)
ターミナル単体でもClaude Codeは全機能を使えます。では連携すると何が楽になるのか。差が出るのは主に3つの場面です。
- 場所の指定が不要になる: ターミナル単体では、〇〇ファイルの42行目あたりの処理を、のように場所を言葉で説明する必要があります。IDE連携なら該当箇所をマウスで選択するだけで、その範囲が文脈として渡ります。
- 変更の確認が視覚的になる: 提案された変更を、使い慣れた差分ビューで色付きで確認できます。ターミナルの文字表示より見落としが減ります。
- エラー対応が速くなる: IDEが検出したエラーの一覧がそのまま共有されるため、エラーメッセージを手でコピーして貼り付ける手間が消えます。
一方で、複数の作業を長時間走らせる使い方や、サーバー上での自動実行はターミナル単体の領分です。日常の細かな編集はIDE連携、まとまった自動化はターミナル、と使い分けるのが現実的です。
日常的な使い方とTips
IDE連携を活かす典型的なワークフローを3つ紹介します。
1. エラー箇所をその場で質問する
エラーが出ている行を選択し、次のように依頼すると、エラー情報も合わせて送信されます。
選択した箇所のエラーについて、原因と修正案を初心者にも分かる言葉で説明してください。修正する前に、まず何が起きているかを教えてください。
2. 変更内容をレビューしてもらう
claude "git diffの内容をレビューして、潜在的なバグを指摘して"
IDEから起動していれば、現在の作業内容が文脈として共有されます。
3. プロジェクト固有のルールをCLAUDE.mdに書く
リポジトリ直下にCLAUDE.md(プロジェクトのルールを書いておくテキストファイル)を置くと、IDE経由でもCLI経由でも自動で読み込まれます。命名規約・テスト方針・禁止事項などを書いておくと、提案の質が安定します。
# プロジェクトルール
- TypeScript strict mode
- テストはVitest
- any型は禁止
トラブルシューティング
よくある問題と対処法をまとめます。
- 拡張が認識されない: IDEの内蔵ターミナルからclaudeを一度起動すると、連携が有効化されることが多いです
- 認証エラーが出る: claude logoutを実行した後、再度claudeを起動して認証し直します
- 選択範囲が渡らない: IDEの外のターミナルから起動しているとIDE連携が効きません。必ずIDE内蔵ターミナルから起動してください
- JetBrainsでプラグインが見つからない: IDEのバージョンが古い可能性があります。最新版へのアップデート後に再検索してください
手順どおりに進まない場合は、記事の情報が古くなっている可能性も考えてください。一次情報はAnthropic公式ドキュメント(docs.claude.com のClaude Codeセクション)です。エラーメッセージをそのままClaudeに貼り付けて、この状況の解決方法を教えて、と聞くのも実用的な解決ルートです。
まとめ: 内蔵ターミナルからの起動が第一歩
Claude CodeのIDE連携は、CLIの強力さをそのままに、エディタの文脈情報を活かせる軽量なブリッジです。VS Code・JetBrainsともに導入は数分で完了し、選択範囲の共有・差分プレビュー・エラー情報の連携がすぐに使えるようになります。まずはIDEの内蔵ターミナルでclaudeを起動するところから始め、CLAUDE.mdでプロジェクトルールを整備していくのが、無理なく日常の作業に組み込む第一歩です。
IDE連携も含めたClaude Code全体の使い方はClaude Code 使い方 完全ガイド2026で体系的に整理しています。また、初期設定から最初の業務活用までを手順書にしたはじめてのClaude Codeプレイブックを無料で配布しています。手元に置いて、この記事の手順を1つずつ確認しながら進めたい方はどうぞ。




