「Claude Labs」で検索したあなたへ ― 正式名称は Anthropic Labs です

先に結論をお伝えします。Claude Labs という名前の組織は存在せず、正しくは Anthropic Labs(アンソロピック・ラボ)です。 Claude を作っている会社 Anthropic が2026年1月13日に発表した、実験的なプロダクトを育てるための社内チームを指します。検索では Claude Labs や Claude Lab と入力されることが多いのですが、探しているものはほぼ確実にこの Anthropic Labs です。

そして、あなたが本当に知りたいのは組織図ではなく「そこから何が出てきて、自分の仕事に使えるのか」だと思います。2026年7月時点で Anthropic Labs が世に出している製品は2つあります。資料づくりの Claude Design と、研究者向けの Claude Science です。

このうち、10人規模のマーケティング会社の社長、税理士や社労士といった士業の個人事業主、そして企業の総務・人事・営業といったバックオフィス担当のあなたに直接関係するのは Claude Design のほうです。デザイナーに外注していた提案書やスライドを、Claudeと会話しながら自分で仕上げるための道具です。

この記事では、Anthropic Labs という組織の正体を1分で押さえたうえで、Claude Design で実際に何ができるのか、料金はどうなっているのか、明日どこから触ればいいのかまでを、専門知識なしで読めるように解説します。記事の最後に、2026年の新機能をまとめた無料ガイドもご案内します。

Claude Labs と検索した人が本当に探しているもの
図: Claude Labs と検索した人が本当に探しているもの

Anthropic Labs とは何か

一言でいうと「実験のための部門」

Anthropic Labs は、Anthropic が2026年1月13日に発表したチームで、公式には Claude の性能の最前線で実験的なプロダクトを育てる(インキュベートする)ことを目的としています。完成品を売る部門ではなく、荒削りでも新しい使い方を先に世に出して、反応を見ながら磨いていく部門だと考えてください。

率いているのは Ben Mann と、Instagram の共同創業者で Anthropic の最高製品責任者(CPO)を務めてきた Mike Krieger です。Anthropic 社長の Daniela Amodei は発表のなかで、Labs は型を破って探索するための余地を与えるものだと述べています。

Labs的な進め方から生まれてきたもの

Anthropic が公式に挙げているのは、次のような製品群です。

  • Claude Code:6か月で10億ドル規模のプロダクトに成長
  • MCPModel Context Protocol:Claudeに他のサービスを繋ぐ共通ルール。月間1億ダウンロードに到達
  • Skills:Claudeに定型作業の手順を覚えさせる仕組み
  • Claude in Chrome:ブラウザ上でClaudeが操作を手伝う機能
  • Cowork:研究プレビューとして公開された、話すだけで仕事が進むアプリ

いずれも「まず出す、使われ方から学ぶ」という進め方で育ってきました。Cowork がどんなものかは、Claude Cowork とは|非エンジニアのための「話すだけで仕事が進むAI」入門ガイド で詳しく扱っています。

つまり Anthropic Labs を追いかける意味は、半年後に当たり前になる道具を、半年早く自分の業務で試せることにあります。

「研究プレビュー」という言葉の意味

Labs の製品には研究プレビューやベータという但し書きが付きます。これは正式リリース前の試験公開段階という意味です。機能が予告なく変わったり、一時的に使えなくなったりする可能性があります。ただし品質が低いという意味ではなく、実際の業務で使える完成度で公開されています。締め切りが動かせない仕事では、別の手段も用意しておくと安全です。


Labs発の製品1: Claude Design ― 資料づくりが変わる

何ができるのか

Claude Design は、デザイナーに頼まなくても、Claudeと会話しながらプレゼン資料・提案書・ランディングページ・1ページャーをその場で仕上げられるツールです。 2026年4月17日に研究プレビューとして公開されました。

アクセス先は claude.ai/design。搭載しているのは、発表時点で Anthropic が最も高性能なビジョンモデル(画像や図の内容を理解できるAI)と位置づけた Claude Opus 4.7 です。

作れるものは主に次の4種類です。

  • プレゼンテーション: 営業資料、社内報告、セミナー登壇スライド
  • 1ページャー: サービス概要や会社概要を1枚で伝える資料
  • プロトタイプ: 画面やサービスの試作品。イメージ共有に使える
  • マーケティング資料: ピッチデック、販促物

料金 ― ここは正確に押さえてください

Claude Design は Pro・Max・Team・Enterprise の各プランで使えます。Claude Design のためだけに別料金を払う必要はありませんが、使った分はいま契約しているプランの利用量を消費します。 上限に達した場合は、追加の利用分を購入することもできます。

プラン Claude Design
Free 対象外
Pro 利用可能
Max 利用可能
Team 利用可能
Enterprise 管理者が組織設定で有効化する必要あり

Enterprise では、セキュリティ方針の観点から管理者が組織設定で有効にするまで表示されません。見当たらない場合は、情報システムや総務の担当者に確認するところから始めてください。各プランの月額や、そもそもどのプランを選ぶかで迷っている場合は、Claude Codeの料金を完全解説|全プラン早見表と実費シミュレーションで損しないプラン選びClaude Teamプラン 企業向け完全ガイド|Pro・Enterpriseとの違い が判断材料になります。

押さえておきたい4つの機能

1. 既存ファイルの取り込み

Word(DOCX)、PowerPoint(PPTX)、Excel(XLSX)、画像ファイルをそのままアップロードできます。古いPowerPointを渡して、これを今風に作り直してほしいと頼むだけで、Claudeが中身を読み取って再構成します。社内に眠っている過去の提案書を数分で刷新できます。

2. デザインシステムの統合

デザインシステムとは、ブランドで使う色・フォント・ボタンの形などのルールをまとめたものです。一度登録しておけば、以後作る資料すべてにコーポレートカラーとフォントが自動で適用されます。毎回色コードを打ち直す作業がなくなります。

3. ライブ編集

直したい箇所をクリックしてコメントを書けばその部分だけ修正され、文字は自分でキーボード入力しても直せます。余白の広さや文字サイズはスライダーで感覚的に調整できます。

4. エクスポート

PDF・PPTX・HTML・Canva、そして社内向けURLや公開URLとして書き出せます。HTMLとURL共有は、簡易なランディングページの制作にそのまま使えます。

使い方は3ステップ

まず claude.ai/design を開き、新規作成を選びます。次に、作りたいものを日本語で説明します。実際に入れる文章の例を挙げます。

(コピーして使えるプロンプト:) 新規顧客向けの会社紹介スライドを作ってください。読み手は10名規模の税理士事務所の代表です。コーポレートカラーは紺色。8枚程度で、順番は (1)会社概要 (2)サービス内容 (3)導入実績 (4)料金 (5)問い合わせ方法 でお願いします。

これで初稿が出ます。あとは気に入らない箇所をクリックして直すか、3枚目の背景をグレーにして、と伝えるだけです。仕上がったら PDF か PPTX で書き出して完成です。

スライドづくり全体の進め方、つまり構成をどう組み立てて何をClaudeに任せるかについては、Claude でスライド・プレゼン資料を作る完全ガイド|構成から清書まで時間を半分にする3つの方法 にまとめてあります。


Labs発の製品2: Claude Science ― 研究者向けなので、多くの人は読み飛ばしてかまいません

もう1つの製品が Claude Science です。2026年6月30日に公開された、科学者のための分析環境(AIワークベンチ)で、claude.com/science から利用します。

事実だけ簡潔に整理します。

  • macOS と Linux でベータ提供。Pro・Max・Team・Enterprise が対象(TeamとEnterpriseは管理者による有効化が必要)
  • 論文の調査から、複数手順にまたがる解析、論文用の図表や原稿の作成までを1つの環境でこなす
  • ゲノミクス、プロテオミクス、ケモインフォマティクスなど、60以上の作業手順(Skills)があらかじめ用意されている
  • 引用と計算をチェックするレビュアー役のAIが組み込まれている
  • 研究者自身の環境で動かせるため、機密性の高いデータを外に出さずに済む

経理や営業の業務には直接関係しません。ただ、Anthropic Labs が「対話するAI」から「専門職の仕事場そのもの」へ向かっていることは読み取れます。 同じ発想が、いずれ士業や経理の実務にも降りてくると私は見ています。


従来ツールとどう違うのか

選択肢 操作の難しさ AIとの対話 費用の目安
Claude Design やさしい 標準搭載 契約中のプランの利用量を消費
Canva 普通 一部あり 無料〜月額約1,600円
PowerPoint 普通 なし Microsoft 365の費用
Figma 難しい 一部あり 無料〜月額約2,000円
制作会社へ外注 やさしい なし 15万〜100万円

Canva も PowerPoint も優秀な道具です。違いは学習コストの位置にあります。Claude Design は操作を覚える代わりに、いつも部下や外注先に説明しているのと同じ日本語をそのまま入力できる点に価値があります。


どんな業種・職種に効くのか

税理士・社労士・行政書士などの士業では、顧客向けのサービス説明資料やセミナー登壇スライドを毎月作る場面があります。ゼロから作っていた時間がそのまま浮きます。

中小企業の営業・マーケティング担当なら、今週の商談に間に合わせたい提案書の初稿が1〜2時間で形になります。デザイナーの手が空くのを待つ必要がなくなります。

個人事業主・フリーランスにとっては、デザイナーを雇う予算がなくても、クライアントに出せる水準の1ページャーが作れることが受注率に直結します。

人事・総務・経理などのバックオフィスでは、社内研修資料、就業規則の説明資料、採用ページのスライドなど、定期的に発生する資料づくりを短縮できます。


研究プレビューと付き合ううえでの注意点

機能が予告なく変わる可能性があるため、動かせない締め切りを抱えた作業では、PowerPoint など別の手段も並行して用意しておくと安心です。

また、顧客の個人情報、未公開の財務情報、機密契約書などは入力しないでください。これは Claude Design に限らず、生成AI全般に共通する前提です。

もし画面が開かない、応答が返ってこないという場合は、機能の不具合ではなくサービス全体の障害である可能性があります。切り分け手順は Claude のステータス確認方法|今落ちてる?をリアルタイムで見て5分で切り分ける にまとめてあります。まずここを1回開けば、自分側の問題かどうかが判断できます。


よくある質問

Q1. Claude Labs と Anthropic Labs は違うものですか

同じものを指しています。正式名称は Anthropic Labs です。Claude Labs や Claude Lab は通称や打ち間違いとして広く使われていますが、公式にその名前の組織はありません。

Q2. Anthropic Labs はいつ発表されましたか

2026年1月13日です。Claude の性能の最前線で実験的なプロダクトを育てるチームとして公表されました。

Q3. Anthropic Labs から出ている製品は何がありますか

2026年7月時点で公開されているのは Claude Design(2026年4月17日)と Claude Science(2026年6月30日)です。加えて Claude Code、MCP、Skills、Claude in Chrome、Cowork も、Labs が掲げる実験的な進め方から育ってきた製品として公式に挙げられています。

Q4. Claude Design は無料で使えますか

無料プラン(Free)は対象外です。Pro・Max・Team・Enterprise のいずれかを契約していれば、Claude Design 専用の追加料金なしで使えます。ただし使った分は契約中のプランの利用量を消費します。

Q5. デザインの知識がまったくなくても使えますか

使えます。色やフォントやレイアウトはClaudeが提案します。あなたが用意するのは、誰に向けた何の資料で、何を伝えたいかという情報だけです。

Q6. 会社で Enterprise プランを使っているのに Claude Design が見当たりません

Enterprise では管理者が組織設定で有効化するまで表示されません。情報システム部門や総務の担当者に、組織設定での有効化を依頼してください。

Q7. 作った資料はどう共有しますか

PDF・PPTX・HTML・Canva のほか、組織内向けURLや公開URLとして共有できます。社内レビューはURL、顧客提出はPDF、という使い分けが現実的です。

Q8. Claude Science は自分の仕事にも使えますか

研究者向けの環境で、ゲノミクスや化学の解析を前提としています。経理や営業の業務では出番がありません。Anthropic Labs の方向性を知るための材料として押さえておけば十分です。


まとめ

Claude Labs と検索してたどり着いた人が本当に知りたいことを、もう一度整理します。

正式名称は Anthropic Labs。2026年1月13日に発表された、実験的なプロダクトを育てる Anthropic の部門です。Ben Mann と Mike Krieger が率いています。そこから2026年7月時点で世に出ているのは、資料づくりの Claude Design と、研究者向けの Claude Science の2つ。非エンジニアのあなたが今日から触れるのは Claude Design のほうで、Pro 以上のプランがあれば claude.ai/design からすぐ始められます。

まずは次の商談で使う提案書を1本、初稿だけClaudeに作らせてみてください。外注に15万円と2週間かけていたものが、その日のうちに形になる感覚が掴めるはずです。


2026年の新機能を1冊にまとめた無料ガイド

Claude Design や Cowork を含む2026年の新機能を、非エンジニアの業務で使える形に翻訳したPDFガイド(全26ページ)を無料で配布しています。どの機能を、どの職種が、どの業務から使えばいいかを一覧にまとめました。

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